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2007年5月の日記

不法地帯
 インドに限らず日本でもどこでも、やくざ者はいます。
 インド憲法によりますと、建設許可を受けている土地から100メートル以上離れていないと、レンガ工場を建てることが許可されません。
 禅定林大本堂とこのレンガ工場は隣接地、当然行政は許可書を出していません。不法のレンガ工場です。
 モクモクと立ち上る昇る煙のお陰で、結核等人体にも大変な悪影響が及び、風向きによっては、もろに煙を受けるために、建物にも悪い影響が及びます。

 我々が願書を提出したため、マハラシュトラ州の環境局、バンダラ県部長、ポーニ市部長全員が、速やかにレンガ工場を閉鎖しなさいと、通知を数年前から繰り返し出しているのですが、今回だけ見逃して欲しい、次は絶対しませんとオーナーは頭を下げ、喉元を過ぎればまた始める。
 こちらが血相を変えて県庁や市役所に出向くと、指導はしているのですがと繰り返すのみ。
 裁判に訴え出れば3年以上の実刑は間違いないらしいのですが、子供達が通学時、彼の家の前を通って行くので、怖くて、訴えることを躊躇せざるをえない現状です。
2007年5月5日(土)  No.289

カーストの自覚
 法律でどう定められていようが、インド人である限り、その人にはカースト(身分の上下)が存在します。そうして自分がどのカーストに属しているかを随所で確認することができます。

 写真は通信簿です。
 カースト制度は撤廃されたと言われていますが、それは六法全書の上でのこと。現実はそう甘くはありません。
 全学年の通信簿に書かれるわけでは有りません、小学校から中学校また高校に進学する時、学校が変わるたびに通信簿には必ずかかれます。よって遅くとも4年生の時点で、本人は自分のカーストを知ることになります。
 行政は、わざわざカーストを記入するのは、指定カーストに対する教育や就職時の優遇制度が存在し、その制度が悪用されないためにと言います。
 しかし、少し頭をひねれば使用方法は千差万別です。
 また、このように行政の公的書類にカーストが明記されていないと、優遇制度を受けられないので、民衆特に指定カーストの人たちは書いてもらう事を希望します。
2007年5月5日(土)  No.288

子供達に靴
 今年から、パンニャ・メッタ・ユース(PMY)の人たちが始めたプロジェクトは、パンニャ・メッタ子供の家の子供達に、靴を贈ることです。

 昨年末から、意見が練りに練られ、携帯電話用のPMY特製ストラップを製作することになり、関東在住の僧侶に原画を描いてもらって完成。
 ユースのメンバー数名が禅定林に出向き、主に禅定林大本堂落慶法要に参加した方々に購入していただき、ほぼ完売。
 大津市堅田にある靴の量販店にも協力してもらい靴を購入。

 10数足は3月に私が持参し、残りは今回、日本からムンバイまでは鮫島吉輝さんが持ってきて、そこから先は現在デリーにいる谷口雅昭さんが受け取り、一路ナグプールへ。
 5月4日、無事子供達の足元に届きました。

 PMYをはじめ関係者諸氏に御礼を申し上げます。 
(サンガラトナ法天マナケ)
2007年5月4日(金)  No.287

喜憂の日
 この時期、インド全国の親にとって一喜一憂する日々が続きます。子供達が随時持って帰ってくる通信簿がその原因です。
 この先夏休みに入るので、子供たちにとっては喜々とする日々ですが、親にとっては、その前にある通信簿で一喜一憂。
 40人もいると、我先に前に出てくるのは良い成績の子、次の列にいるのはそこそこの子。後尾で隠れているのは雷親父を恐れている子。
 夫々の一年でした。
2007年5月4日(金)  No.286

青少年研修会---研修生からのお布施
 研修生が学生であること以上に、彼らの日常生活は貧窮極まりない状態にあることを考慮し、研修会は無料です。
 講義の中でも、己を忘れて他を利するとか、布施の重要性を教え、また彼ら自身が潜在的に、他のために何かをしたいという気持ちを持っており、誰が言い出したのか、箱が周り、夫々で叶う金額を入れ、最終日にお布施をします。
 金額を見ると、帰宅までのバスや汽車賃を残し全て箱に入れたと思われます。
 感謝、および人を思いやるこの気持ち、日常生活でも活かしてほしいと願っています。
2007年5月3日(木)  No.285

青少年研修会---法要に駆けつけた子供の家の卒園生
 子供の家の歴史は16年を経過しました。
 その間に、家庭の事情が改善され帰宅した子供たちもいます。
 ヴィシャールとアルパナ兄妹も昨年帰宅し、ヴィシャールは大学で社会福祉を学び、アルパナは高校生です。兄妹そろって一泊二日の法要参加でした。自分の家だと思って帰って来る子供がいることは、我々にとっても大変嬉しいことです。
2007年5月2日(水)  No.284

青少年研修会---音楽奉納
 法要、献血に続き、音楽奉納が行われました。
 ナグプールから来た16人にも及ぶ大人数の楽団が、3時から6時半過ぎの3時間半熱唱しました。
 本堂の中での音楽ですので、ご詠歌のような受け止め方をするかもわかりませんが、音楽は現代風のもの。リズムは主に、インドとあって映画音楽。そのリズムに合わせて釈尊、アンベドカル博士を讃えたり、仏法の内容を入れての歌詞です。
2007年5月2日(水)  No.283

青少年研修会---カルーナさん献血
 子供の家のカルーナ保母さんも献血。
 献血が何であるかを知らない子供達は、針を刺され、血をどんどん抜かれている保母さんがどうなるかと、不安顔で終始見守っていました。
2007年5月2日(水)  No.282

青少年研修会---献血
 研修生に自分達も社会の一員であり、社会貢献を肌身で感じて欲しいとの考えから、ヴェーサカ満月の法要後、大本堂内で献血を行いました。
 マハラシュトラ州政府が運営するナグプール大学病院から、スタッフが6人駆けつけ、当日の参拝者数名を含む21名が献血をしました。
 講義途中、趣旨を説明、意思のある人は挙手をしてもらった時は、研修生全員が意思表示をしたのですが、当日医師からの説明で、18歳以下および体重50kg以下の人は、献血が許されていないとのことで断腸の思い。
 17歳とか49kgの人は諦めきれずに、何とかなりませんかと、スタッフに食い下がる場面もみられました。
2007年5月2日(水)  No.281

青少年研修会---乳粥供養
 6年間の苦行は肉体を破壊するだけで、決して覚りを得ることができないと気づいた釈尊は、苦行を放棄し、尼蓮禅河(ニレンゼンガ。文字に意味はありません。インド読みの、ニランジャナ河を漢字に書き換えただけです)で沐浴、村娘のスジャータから乳粥をもらい、心機一転座禅をされ開悟されたと言われています。
 この事実にちなみインドでは、法要や慶事ごとにキール(乳粥)は欠かせません。
 禅定林でも当日、千人を超える人たちにキール供養をしました。

 厨房に入るべからずの人間が提供するレシピー=米を牛乳で炊き、その時に大量の砂糖、カシュナッツ、干しぶどう、カルダモン等を入れる。甘さ控えめなら、かなり美味しい。
 しかし、この場合の米、ジャポニカ米ではだめでしょう。インディカ米だからあのような味になると思われます。
2007年5月2日(水)  No.280

青少年研修会---大本堂を埋め尽くした参拝者
 宣伝をしたわけでもなく、1万人を超える人が当日参拝に来ました。
 禅定林は日に日に民衆の信仰の場、こころの拠りどころとなっています。
2007年5月2日(水)  No.279

青少年研修会---行道
 ヴェーサカ満月法要の始まりは、仮本堂から大本堂までの行道。
 研修生だけでの行道のはずが、またしても大らかなインドが顔をのぞかせ、一般参拝者も参加。先頭が大本堂内に到着しても後尾は仮本堂前でした。
2007年5月2日(水)  No.278

青少年研修会---完成した砂絵

 ランゴリ:砂絵の完成作品。かなりの熟練が必要です。
2007年5月2日(水)  No.277

青少年研修会---砂絵
 歓迎や吉祥の証として、よくこの砂絵が描かれます。
 チョークで下絵を書き、いろいろの色の粉を親指と人差し指の間に挟んで、必要な分を器用に落としていきます。この絵を描けることは、嫁入り前の娘のたしなみでもあります。
 掃除が終わった後、女性群は大本堂の正面回廊および仮本堂の参道にたくさんの砂絵を描き、満月の法要に花を添えました。
2007年5月2日(水)  No.276

青少年研修会---すす払い
 5月1日の夕方から子供の家のお兄ちゃん達も参加して、禅定林大本堂、仮本堂、僧坊、子供の家の大掃除が行われました。
 本尊様や脇仏が木造であればできないことですが、三体とも石仏であるため、ホースで水をかけブラシで磨きました。

 インドではこのようなお掃除の姿を見ることはまれであり、皆喜んで仏様のすす払いをしていました。
2007年5月2日(水)  No.275

青少年研修会---授業風景
 もちろん彼らが直接50年前にヒンドゥ教から仏教に改宗、授戒したわけではありません。
彼らの両親もしくは祖父母が直接の関係者ですが、50年後の今も、変化したのは名称だけで、内容そのものは、三代経過した現在も、思うようには変化しておらず、参加者の仏教に対する知識は限りなく無に近い状態です。
 しかしその元凶は本人達には無く、純粋な仏教の手ほどきをしてくれる人がいなかったことに由来していています。
 47度の気温より、授業の方が熱気を帯びていました。
2007年5月2日(水)  No.273

青少年研修会---食事風景
 時間的なこともあり、また普段から皆が料理に慣れ親しんでいるわけではないので、料理は子供の家の賄いの叔父さんと保母のカルーナさんが準備してくれました。
 それ以外の配膳から片付け食器洗いまで、全て当番の班が行いました。
2007年5月2日(水)  No.272

青少年研修会---そうじ
 家にいては縦のものを横にもしない生活でしょう。しかし、掃除をすることは、単に外部を掃き、部屋を雑巾掛けすることではなく、自分自身のこころを掃き清め、垢を落とし、清浄なものする行為だと言うと、清掃にも身が入っていました。
2007年5月2日(水)  No.271

青少年研修会---勤行
 日本語での開経偈に始まり般若心経。
 その後は、パーリ語の三帰依文、五戒と続き、45分に渡る長時間の勤行ですが、大きな声を出すことにより、足の痛さを忘れようとしていました。
2007年5月2日(水)  No.269

青少年研修会---経行(きんひん)
 一時間以上続く座禅止観の途中、大本堂回廊の周りを歩く歩行禅(経行)を行いました。
 慣れない研修生にとっては、精神的にも肉体的にもリフレッシュする最高のチャンスです。
2007年5月2日(水)  No.268

青少年研修会---座禅止観
 形態が定まっていない禅定林大本堂で行われた座禅止観および勤行。
 継続して参加している研修生にとってはなじみの行為であっても、新人には厳しい時間です。
 朝の早いことも手伝って、生涯を通して、行ったことの無いことを行うため、船を漕ぎ出す人も出ましたが、教えられたことを実行しようと一生懸命でした。
2007年5月2日(水)  No.267

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